彼らは、今、目の前にある「痕跡」から、長い歴史を積み重ねた目に見えない「過程」を捉え、その時間を一つの作品として表現することができるか、を追い求めています。
その土地の歴史や、ローカリズムに帰属するその土地の特徴、そして取り巻く環境と物質、全てを素材と捉えることに着目し、その本質について研究と調査を行います。
それは、だれしもなにしもが持つ尊い時間が生み出した生命の産物です。
今地球上の私たちが、だれも存在していなかった、見ることの叶わなかった風景が、彼らの手によって作品の一つ一つに込められているようです。
今展示会では、代表作である、透明の樹脂の中にまるで生きているかのように自然の風景を切り取り、封入されたデザインピースをはじめ、イタリアの自然が生み出す美しさと、彼らのアート性が融合した新作も多数お披露目となります。
また、今回の日本初個展に際し、デザイナーの二人が来日し、オープニングレセプションに加え、実際にその「プロセス」を体感できるギャラリーツアーや、ワークショップなどのイベントも予定しております。
10周年を迎え、彼ら自身も新たなプロセスに突入した、alcarolの世界をぜひお楽しみください。